内装工は何をする仕事?仕事内容について詳しく解説

建築業にはさまざまな職業があり、一つの建物を建てるのに多くの方が関わります。
そのなかでも内装工は、室内の床や壁などの目につく部分を仕上げるもので、住環境を整える重要なポジション。
新築はもちろん、リフォームや増改築時、賃貸物件の原状回復、店舗改装などで欠かせません。
しかし、その仕事内容が一体どういったものなのか、よく分からないことも多いでしょう。

今回は内装仕上げの仕事に興味のある方に、内装工の仕事内容について解説したいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。

■内装工について

内装工は建物内の室内空間を住みやすいものにするために、床・壁・天井などを仕上げるのが仕事です。

工事範囲が広いため、複数の内装仕上げを担っている内装工は少なく、多くは専門領域ごとに分かれています。
壁紙クロス張りを専門としていたり、あるいは床工事を担当していたり、業務内容は会社や個人事業主によって分かれるでしょう。

なぜこのように分業しているのかというと、一つの内装に対して専門的な知識が必要だからです。
取り扱う製品は色調・材質などで複数に分かれており、施工時は建築法・消防法にしたがって防火材料や施工方法を選ばなければならないなど、内装工は一つひとつに適した判断と技術が求められます。

なお、インフラである水道・ガス・電気の引き込み工事も内装工事の一つではありますが、こちらは内装工の仕事ではありません。内装工は空間の最終仕上げを行う職人なので、水道・ガス・電気については専門の資格を持つ別の施工業者が行います。

では、具体的な内装仕上げはどのようなものなのでしょうか。

■内装工の仕事内容

内装工の仕事としてはこのようなものが上げられるでしょう。

【内装工の仕事例】
・軽天工事(軽鉄工事)
・ボード工事
・床仕上げ
・壁紙クロス張り
・塗装工事
・左官工事

 

・軽天工事(軽鉄工事)

建物内は壁に仕切られて多くの部屋がつくられていますね。
この壁や天井をつくる際に、軽量の鉄骨材を使って格子状の骨組みをつくることを軽天工事といいます。
一戸建て住宅は木造がほとんどなので骨組みも木でできており、こちらは大工さんが行いますが、テナントやマンション、オフィスなどでは軽量鉄骨が欠かせません。

軽量鉄骨は加工が簡単で耐火性もあり、施工時に狂いが生じにくく、スケルトン状態から新たに間取りをつくるテナント入居時などで広く浸透しています。退去時やリフォームの際には取り外すこともできます。

・ボード工事

軽天工事で骨組みをつくった後は、上から石膏ボードを張ります。
石膏ボードは壁の下地にあたるもので、防火性や遮音性に優れており、こちらはどのような建物でも一般的に使われているもの。
しっかり張らないと狂いが生じ、上に張る壁紙が浮くなどの不具合が起きてしまいます。
施工場所のサイズに合わせてボードを加工し、ビスなどを使って張った後は、ビス跡や継ぎ目の段差をパテなどで埋めて表面を平らにするのが一般的な流れです。

・床仕上げ

一般住宅であればフローリングやクッションフロア、タイル、畳などを敷き込む工事です。
テナントなどはカーペットやフロアタイルなどの床材を施工します。
隙間などができないように敷き、寸法からはみ出るときはその場で削って微調整することも。
飲食店などの食品を扱う場所では、保健所の規定に沿った床材を敷く必要があります。

・壁紙クロス張り

壁や天井に張った石膏ボードの上から、壁紙クロスを張っていきます。
石膏ボードの表面を整え、糊付けしたクロスを空気が入らないように張っていくのが大まかな内容です。
クロスも壁や天井の寸法にぴったり合うことはないので、余分な部分はカッターなどを使って落とします。

・塗装工事

壁紙クロスではなく、塗料を使って壁・天井、ドアなどを塗装します。
フィラーという下塗り材で表面を滑らかにし、上塗り材を2回塗り重ねるため、クロスのようなつなぎ目ができません。
クロスでは間に合わない、壁の面積が広いビル内の共用部や商業施設、工場などでよく施工されます。

・左官工事

セメントモルタルや壁土、漆喰を使って壁などの表面を塗って仕上げます。
塗り壁を造る印象が強いですが、玄関・ポーチの施工も左官工事の範囲で、大きな施設になれば階段や床などを塗ることもあります。

■施工以外にも仕事は数多くある

上に紹介したのはあくまで施工におけるものですが、ほかにも内装工の仕事はあります。
材料の発注や道具の運搬、設計図の読み取り、協力会社との連携や情報共有など多岐に渡るでしょう。
材料発注は一定の技量をもつベテランが行いますが、非常にシビアなもので、多めに注文してしまうと施主側の費用負担が増え、少ないと追加発注が発生して工期の遅れにつながります。

未経験の場合、内装仕上げにいきなり携わることは少なく、補助的な作業を行いながら、まずは先輩や上司の仕事を見ながら内容をつかんでいくのがほとんど。
現場でのさまざまな経験を積んで、最適な工法や材質などを見極められるようにしていくのが、成功への近道でしょう。

■内装工の資格

内装工の行う仕事には特別な資格を必要としません。
そのため、未経験でも実際に仕事をしながら覚えていくOJTの形式がとられています。
しかし、一定の技量を証明する資格は数多く、キャリアアップや独立には取得を目指すといいでしょう。
こちらでは、内装工に関わる資格についていくつかご紹介いたします。

・内装仕上げ施工技能士

1~3級と難易度が分かれています。
職業開発能力協会が実施する国家資格で、どの級も実技試験と学科試験の2つを受けなければなりません。1級・2級に関しては実務経験年数が問われるため、まったくの未経験では門前払いされます。
内装仕上げは専門領域が分かれているため、試験でも「ボード仕上げ」「木質系床仕上げ」などを選んで受験します。

・建築施工管理技士

1級と2級があります。
国家資格で、取得すれば建築現場において監督を行う立場になれます。内装のみにとらわれず、さまざまな工事に対して工程・安全・品質などを管理できるようになるでしょう。
2級は「建築」「躯体」「仕上げ」の3つに分かれており、「仕上げ」は内装工に関わる工事が該当するため、こちらを取れば内装仕上げの主任担当になれるでしょう。

■株式会社フクシマではいっしょに働く方を募集しています

株式会社フクシマは、静岡市にございます内装施工会社です。
記事内で紹介した軽天工事・ボード工事を承っており、集合住宅やオフィスビル、商業施設などの工事に携わってきました。
弊社では現在、内装仕上げ・軽天工事を行っていただく正社員を募集しております。
従業員は20代から40代まで幅広く、若手でも活躍できる環境が自慢です。
未経験の方も歓迎いたします。

ご興味がございましたら以下の募集要項をご高覧のうえ、ご応募いただけますと幸いです。

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■まとめ

今回のポイントはこちらです。

・内装工の仕事とは、天井・壁・床などの室内空間を仕上げること。
・内装仕上げは多岐にわたるため、内装工はそれぞれ専門領域がある。
・資格は必要ないが、あればキャリアアップや独立が望めるので将来的には取得がおすすめ。

DIYなどで内装仕上げに興味をもったら、ぜひチャレンジしてみてください。


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